回遊魚である鯖は、1年で数千km以上も泳ぐ事が有ります。
このため強く発達した筋肉を持ち、たんぱく質と脂質のバランスが非常に良いとされています。
漁獲後の鯖は、腐敗の進行が目立ち易い魚とされており、その昔は魚市場で取引を速やかに進めるために、便宜的に数を計算する事が行われていました。
この際、多くの人々が意図的に数をごまかして有利に取引を進めた事から、「サバを読む」という言葉が生まれたとされています。
鯖には幾つかの種類が有ります。
- マサバ
日本海で取れるマサバは11月から2月にかけて旬を迎えます。
青緑色をした背部には「く」の字の模様が有り、腹部は白色をしています。 - ゴマサバ
細身で脂の少ないゴマサバには、サバの中で最も多くのたんぱく質が含まれています。 - タイセイヨウサバ
サバの中で最も脂が多くてカロリーが高い反面、たんぱく質が最も少なくなっています。
【効果】
- 心血管疾患の予防
鯖に含まれているオメガ3脂肪酸(EPA、DHA)が、血液中の中性脂肪を減らして動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などのリスクを軽減します。 - 抗炎症作用
EPA(エイコサペンタエン酸)には、体内の炎症を軽減する効果が有ります。
これにより、慢性炎症を原因とするリウマチや、アレルギー性疾患などの症状の緩和が期待されます。
- 脳機能の向上
DHA(ドコサヘキサエン酸)には、脳の認知機能を高めたり記憶力や集中力を高めたりする効果が有ります。
- 抗酸化作用
鯖にはセレンというミネラルが多く含まれており、強力な抗酸化作用を持っています。
これにより、体内の活性酸素を除去し、細胞の老化を抑えることができます。
【好ましい食べ方】
回遊魚である鯖には、良質なたんぱく質が豊富に含まれています。
比較的に安価な鯖は、鯖の塩焼き、鯖の照り焼き、鯖の味噌煮、鯖蒸し、しめ鯖、鯖寿司など、様々な調理方法で美味しく頂けます。
鯖から得られる効果を最大限に享受するために、週に2〜3回など積極的に食べて、筋力や基礎代謝を向上させましょう。